廃業寸前の酒甕工場が、SNSを通じて沖縄全体を動かした物語。
感情設計とストーリーテリングで、目標の123%を達成。
プロジェクト概要
沖縄県糸満市にある酒甕工場「いちまん焼」。業績低迷により危機的状況に陥り、存続が危ぶまれるなか、再起を図るためにクラウドファンディングの実施を決断しました。
クラウドファンディング成功を目指し、ふみやPがSNS運用を全面的に担当。動画企画・撮影・編集・投稿、運用(DMやコメント対応・ストーリーズの投稿)、またThreadsの運用まで、SNSに関わるすべての領域を一気通貫で受け持ちました。
| Client | いちまん焼 |
|---|---|
| Industry | 酒甕製造業 |
| Area | 沖縄県糸満市 |
| Services | SNS運用・動画制作・撮影・投稿代行・コミュニティ対応 |
| Start | 2026年3月 |
| Goal | クラウドファンディング成功 |
課題と目標
感情設計・核心
単なる「困っている工場の支援」ではなく、「沖縄の文化が失われるかもしれない」という感情を軸に設計。人々が「自分ごと」として感じられる3つの感情を定義しました。
沖縄の土で作られる酒甕文化を守りたい。製品の機能的な価値ではなく、沖縄の風土と歴史が宿る「文化財」としての意味づけを前面に出すことで、共感の入口を広げました。
沖縄で受け継がれてきた文化が失われることは悲しい。個人の問題ではなく「沖縄全体の損失」として捉え直すことで、当事者意識を持つ人の範囲を最大化しました。
不慣れながらも挑戦する姿に共感し、応援したい気持ちを生み出す。「完璧な発信者」ではなく、「必死に戦っている人間」を見せることで、視聴者との距離を縮めました。
戦略
沖縄の人々が「自分ごと」として感じられる発信を設計。ストーリーを軸に3つの施策を実行しました。
工場が抱える課題や現状を正直に伝えることで、応援したい気持ちを生み出す。透明性がエンゲージメントの最大の武器になることを証明しました。
クラウドファンディング成功までの過程を継続発信。結果ではなく、悩み・挑戦・試行錯誤を見せることで共感を獲得しました。
沖縄県民が思わず立ち止まる言葉を徹底的に設計。ターゲットの感情に刺さるフレーズで、再生継続率を最大化しました。
実施内容
戦略から制作・運用・コミュニティ管理まで、一気通貫でサポート。投稿1件1件に感情設計を施しました。
制作事例
成果・実績
考察・所感
だからこそ、まず取り組んだのは工場の危機的状況を包み隠さず伝えること。そしてそれが単なる一工場の話ではなく、「酒甕文化が失われることは沖縄全体の損失である」というメッセージへと昇華させることでした。
特にこだわったのがキャッチコピーの精査です。工場の危機が伝わりながら、沖縄の人が思わず反応してしまう言葉である必要がありました。そこで行き着いたのが、「沖縄糸満の地で守り続けてきた歴史に幕を下ろすことになりそう」と「沖縄糸満の廃業寸前な酒甕工場で最後の悪あがきをする工場長」という2つのワードです。危機感とユーモアが同居したこの言葉が、多くの人の心を動かすきっかけになりました。
出演者の選定でも、ひとつ判断がありました。本来であれば工場の会長か会長夫人にお願いしたかったところでしたが、交渉を重ねる中でご本人が表に立つことへの意向を持っていないことが分かりました。その意思を尊重し、工場長をメインキャストとして起用することに。結果として、不器用ながらも必死に戦う工場長の姿が共感を生み、多くの応援へとつながりました。